ザ・マジックアワー

監督・脚本:三谷幸喜 ; 主演:佐藤浩市
売れない役者が凄腕の殺し屋の身代わりに仕立てられる話。
冒頭から映るおはなしの舞台になっている街のセットが素敵。子どものころテレビで観た古い映画の記憶が甦ってくるような、絵本の挿し絵が物質化したような、リアルなんだけど幻想的な世界が現れる。そんな景色の中、ちょうどY字路にあたる場所にある小さなホテル。そこにギャングの一団が乗り込んで来るところからおはなしがはじまる。
どういう展開になるかは書かないほうがいいような、そういう映画。どうなるかは見てのお楽しみ。気持ちよく笑えました。佐藤浩市をはじめ、役者はみなうまい。
売れない役者が主人公ということで、ちょっとバックステージものという側面もありました。映画のバックステージもの(とでもいうんですかね、映画界、演劇界の内幕を描くもの、です)は個人的には苦手な部類になってたりするのだけど、この映画の場合あまり鼻につくものがかんじられず、素直に楽しめました。
日本映画、こういうのがもっとできればいいのに、と、さらに期待。